●症状
幼児~学童
発熱が3日以上続く
症状が出始めて1週間以上たっても咳嗽が増悪の一途をたどる
寝付くときの咳き込みが激しく時に咳き込み嘔吐を伴う
鼻汁がほとんどなく乾性咳嗽または湿性咳嗽が続く
発熱が先行する咳嗽
発熱のエピソードがある
喘息様症状が出る
家族、周囲で同様症状
βラクタム系抗生剤が効かない
白血球が比較的上がりにくい
上記の場合、マイコプラズマ感染を疑う。
慢性咳嗽では咳喘息、マイコプラズマ、クラミジア、百日咳、GERD、後鼻漏などが考えられる。
●合併症
・横紋筋融解症
CK高値、尿潜血、尿ミオグロビン高値、血中ミオグロビン高値、アルドラーゼ高値。
サイトカイン血症が横紋筋融解症を引き起こすと推測されている。
・筋炎
・スティーブンス・ジョンソン症候群
●検査
血中IgM迅速診断法には偽陽性が多い。過去の抗体に反応して3割は陽性になる。半年以上陽性反応は続く。陽性率30~60%。
血中IgM迅速は発熱3日以内では陰性。陽性なら過去の抗体を表している。発熱から5日以降にIgMは陽性になる。
LAMP法(マイコプラズマ核酸同定検査)はマイコプラズマの特異的DNAを直接検出する遺伝子増幅検査法であり、特異性が高く、検体中の肺炎マイコプラズマを迅速かつ高感度に検出可能である。LAMP法では発症2日目~16日目での検出例が確認される。
PA抗体(あるいはCF)で2ポイントで4倍以上上昇すると確定できる。
●耐性菌に対する対応
8割がマクロライド耐性だが、臨床上問題になることはあまりない。重症化の原因は細菌の毒力ではなく、むしろ患者側の過剰な免疫反応であると言われている。早期マクロライド投与により肺炎への進展を防ぎ、予後を改善したかは賛否あるため、必要以上に薬剤耐性を恐れる必要はない。耐性化の懸念があるため、安易なキノロン処方は控える。
●治療
基礎疾患がなく、症状もひどくなく、確定診断も付いていない場合、対症療法で様子を見る。
地域で流行、家族内に確定診断者がいる、喘息などの基礎疾患がある場合、第一選択薬はマクロライド。
肺炎が悪化した場合は、入院させて酸素投与や補液を行う。なかなか改善しない場合にはテトラサイクリンやキノロン投与も検討する。マクロライドが無効でさらにもう1クール別の抗菌薬投与で改善しない場合、あるいは呼吸不全などが進行する場合、ステロイド投与を考慮する。
マイコプラズマ肺炎の重症化には宿主の細胞性免疫の過剰な反応が関与しており、高サイトカイン血症を呈しているため、重症化の指標にはLDH、フェリチン、AST、CK、TNF-α、IL-12、IL-18などが有用である。サイトカイン抑制にはステロイドが著効する。
クラリスロマイシン7~10日分、2日で解熱しなければ再診指示
クラリス、ジスロマック投与後48時間以内に解熱がみられない場合、耐性と考える。リカマイシンやオゼックスが有効という報告がある。
8歳以上ではミノマイシンを投与する。
自然治癒する症例1/3、 アレルギー症状(皮疹症状、鼻炎症状、喘息症状)を呈するが抗アレルギー治療が著効する症例1/3、遷延して抗菌薬を必要とする症例1/3
抗菌薬の効果は発症初期投与より、ある程度(1~2週間程度)罹病期間があってからのほうが切れ味がいい。
●抗生剤
・クラリス 10~15mg/kg/日 分2 7~10日間
・ジスロマック 1omg/kg/日 分1 3日間
・オゼックス 12mg/kg/日 分2 7日間
・ミノマイシン 4mg/kg/日 分2 7~10日間
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