●接種時期
接種回数4回
(小学6年の二種混合ワクチンを含めるとジフテリア・破傷風は5回)
公費で接種できる期間:3ヶ月~7歳6ヶ月の前日まで
・1期3回:3~8週間までの間隔をあける(標準的な接種年齢は3ヶ月から1歳まで)
・1期追加1回:標準的な接種年齢は1期3回目を終了後から1年後から1年半後
・2期1回:小学6年でDT(ジフテリア・破傷風)二種混合ワクチンを接種(標準的な接種年齢は11歳、公費で接種できる期間は11歳から13歳)
●概念
ジフテリア菌(D)・破傷風菌(T)の毒素を無毒化したもの(トキソイド)と、百日咳菌(P)の抗原を加えた不活化ワクチンである。
・ジフテリア
現在では患者発生数は年間0名から1名程度でるが、感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ない保菌者となり、その人を通じて感染することもある。症状は高熱、咽頭痛、犬吠様咳嗽、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することもある。発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがある。
・百日咳
百日咳は普通のかぜのような症状で始まるが続いて咳が増悪し、連続的に咳き込むようになる。熱は通常出ないことが多い。乳幼児は咳で呼吸ができず、チアノーゼやけいれん、肺炎、脳症などの重い合併症を起こすことがある。
・破傷風
土の中にいる菌が傷口から人の体内に入ることによって感染し、菌の毒素により口が開けなくなったり痙攣を起こしたりして死亡することもある。
●効果
2歳未満の百日咳患者が約半数を占めているので、DPTワクチンの接種はなるべく早期に実施することが望ましい。
●副反応・副作用
接種後24時間以内に37.5℃以上の発熱を認める人は100人中6人程度。
1回目の接種後は、腫脹・硬結が接種後7日目までに5人に1人程度、4回目の接種では2人に1人程度の頻度で認められる。肘をこえて上腕全体がはれた例が全国調査で少数報告されている。硬結は少しずつ小さくなり、数ヶ月残ることがある。
●同時接種
生ワクチン、不活化ワクチンとも同時接種可能。
複数のワクチンを1つのシリンジに混ぜて接種しない。 皮下接種部位の候補場所として、上腕外側ならびに大腿前外側があげられる。上腕ならびに大腿の同側の近い部位に接種する際、接種部位の局所反応が出た場合に重ならないように、少なくとも2.5cm以上あける。 例外として、コレラ+黄熱ワクチンでは効果が減弱することが知られている。
●時期を逸した場合の接種方法
DPTワクチンを1回0.5mLずつ20日から56日までの間隔(いわゆる3~8週間間隔)をおいて2回皮下に接種し、1回目の12~18ヶ月後に1回0.5ml追加接種する。ただし10歳以上では、第1回量を0.1mLとし、副反応の少ないときは、第2回以後適宜増量する。
定期接種として第1期にDTトキソイドを選択することも可能。10歳以上のDTトキソイドの接種量は 0.1mLであるが0.1mLの接種で十分な免疫が獲得できるか不明である。初回免疫としてDTトキソイドを使用する場合、10歳以上の者には第1回量を0.1mLとし、副反応の少ないときは第2回以後適宜増量して接種する。追加免疫には通常初回免疫後6ヶ月以上の間隔をおいて(標準として初回免疫終了後12ヶ月から18ヶ月までの間に)接種するが、初回免疫のとき副反応の強かった者には適宜減量し以後の追加免疫のときの接種量もこれに準ずる。
近年、年長児、成人の百日咳が問題となっており、欧米では思春期・成人用の三種混合ワクチン(Tdap:ジフテリアと百日せきの抗原量を減らした思春期から成人用のDPTワクチン)が10代で接種され、10代及び20歳以上の患者数の減少とともに間接効果として1歳未満の患者数の減少効果もみられるようになってきている。日本でも2期のDTトキソイド接種時期にDPTワクチンを接種する検討が現在進行中である。
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三種混合(DPT)

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