●概念
血小板に対する自己抗体あるいは免疫複合体による破壊亢進に基づく血小板減少症。
急性型(6か月以内に治癒するタイプ)、慢性型(6か月以上遷延するタイプ)、再帰型(治癒後3か月以上を経て再発を繰り返すタイプ)、周期型(一定の周期で血小板の増減を繰り返すタイプ)に分類される。 急性型が80~85%、慢性型が15~20%、再帰型が2~3%を占めるが、診断時の年齢が進むにつれて慢性型の比率が高くなる。どの年齢にもみられるが2歳以下にピークがあり、以降加齢に従って発生数が減少する。
急性型:
小児の免疫性血小板減少症の90%を占める。ウイルス感染が原因となることが多い。ムンプス、インフルエンザ、麻疹ウイルスワクチン接種後3~4週間後に起こることもある。
慢性型:
6ヶ月以上血小板減少が遷延する場合。成人がITPを発症した場合慢性化することが多い。
●症状
四肢・体幹の点状出血・紫斑
鼻出血、歯肉出血、口腔内出血などの粘膜出血
下血、血尿
脳出血
●診断
出血症状がある
血小板が10万以下である
赤血球、白血球が正常である
●鑑別
偽性血小板減少症、HPS、TTT、HUS、MDS、溶血性貧血、白血病、膠原病
●検査
血算、生化学、凝固検査
血小板結合性免疫グロブリンG(PAIgG)高値
網状血小板比率(IPF)の増加
●治療
・新規診断ITP
血小板>3万のとき、経過観察
血小板<3万のとき、症状によっては治療を考慮
血小板<1万のとき、治療
・慢性ITP
血小板>1万のとき、経過観察
血小板<1万のとき、治療
・IVIG(軽静脈免疫グロブリン製剤)
免疫グロブリン製剤1g/kgを8~12時間かけて単回点滴静注し、4日後に血小板数が5万以上に増加しない場合、再度同量を追加投与する。
・ACS(副腎皮質ステロイド)
1~2mg/kg/日(最大60mg)を7~14日間投与し、以降1週間かけて減量中止。
・ピロリ菌除菌
①一次除菌
アモキシシリン25mg/kg(max750mg)
クラリスロマイシン10mg/kg(max400mg)
ランソプラゾール0.75mg/kg(max30mg)またはオメプラゾール0.5mg/kg(max20mg)
3剤を1日2回、7日間投与
②二次除菌
CAMの代わりに、メトロニダゾール5-10mg/kg/回(max250mg)
3剤を1日2回、7日間投与
・摘脾手術
・免疫抑制剤
・リツキサン投与
・トロンボポエチン受容体作動薬(巨核球造血刺激)
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特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

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