慢性腎不全保存期の薬物療法

●血圧調節、腎保護作用
ACE、ARB
レニベース 5mg 0.5錠 1T 分1
血圧が低い場合はレニベース、ニューロタン0.5錠から開始する。
腎機能が低下すればするほどACEやARBによる腎保護作用は強くなるため血清Cre2~3になっても中止する必要はなく、最後まで使う。
ただし、血清Creが急激に2倍に上昇するような場合は、腎動脈狭窄などで腎機能が一気に悪化する可能性があるため、直ちに中止を検討する。
末期腎不全患者に新たに投与開始すると糸球体内圧の低下によってGFRの低下を招き、腎機能悪化が考えられる。新たにACEやARBを開始するのは控える方がよい。
●水・電解質バランス異常
利尿薬
ラシックス 20・40mg 1-2錠 分1
●尿毒症
炭素吸着剤
クレメジン 200mg、6g 分3 食間
クレメジンは尿毒症毒素を吸着し便とともに排泄する。吸着剤であるため他剤と1時間程度間隔をあけ単独で服用する必要がある。
クレメジンはカリメートやアーガメイトとは結合しない。
血清Cre上昇抑制はしないと言われている。
●高カリウム血症
陽イオン交換樹脂
カリメート 15g 分3
アーガメイトゼリー 3個 分3
腸管内でCaとKを交換する。酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、プロマックなどのメタルイオン含有製剤とは1時間程度服薬時間をずらす。
●貧血
エリスロポエチン
鉄剤
エスポー 6000単位 週1回 皮下注射
フェロミア 50mg 4T 分2
Hb10以下で開始し、Hb13以上で休薬。
●酸・塩基平衡異常
炭酸水素ナトリウム末(重曹) 1-3g 分2-3
アシドーシスが腎機能を低下させるため、アルカリ化剤として服用する。
●高リン血症
炭酸カルシウム
カルタン 250・500mg 3-6錠 分3 食直後
フォスブロック 250mg 3T 分3
炭酸カルシウム製剤は食事に含まれるリン酸と結合させることを目的としているため、食直後に投与。
リンと結合しなかったカルシウムが腸管壁から吸収され、高カルシウム血症の原因となることもあり、カルシウムを含まないフォスブロックが開発された。
●骨粗鬆症
活性型ビタミンD製剤
アルファロール 0.5μg 1T 分1
腎不全により活性型ビタミンD産生が低下する。
カルシウムの吸収が過剰となり高カルシウム血症を来たし腎機能を低下させることがあるため、注意する。
●高尿酸血症
尿酸生成抑制剤
ザイロリック 100mg 0.5錠 分1
フェブリク 10mg 1T 分1ザイロリックは腎排泄型であり腎機能低下時には血中濃度が上昇し腎機能悪化することがある。0.5錠から開始した方がよい。腎排泄型ではないフェブリクが開発された。
●尿蛋白
ネフローゼ症候群に対しペルサンチン(ジピリダモール)、IgA腎症に対しコメリアン(ジラセプ)を投与することがあるが、エビデンスは低い。
※アルミニウム含有製剤(アルサルミン、マーロックス、アドソルビンなど)はアルミニウム脳症、アルミニウム骨症となる可能性があるため、透析患者は禁忌、腎不全には併用注意。
※フィブラート系はCr2以上で横紋筋融解を起こす危険性が高く、禁忌。
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