●概念
表皮の角化細胞は約1ヶ月の周期で角化して脱落していく新陳代謝を繰り返しているが、乾癬の人の角化細胞は何らかの刺激によって活性化されたリンパ球により刺激されて新陳代謝のサイクルが4~7日と短くなり皮膚が角化して剥がれやすくなっている。乾癬病変部位の表皮細胞の増殖は正常皮膚の30倍といわれている。
悪化因子として、風邪や扁桃炎などの感染症など、虫歯や歯周病、そして欧米化された脂肪の多い食事や肥満・ストレスなどが挙げられる。
●治療
・軽度
ビタミンD外用薬(ドボネックス軟膏、オキサロール軟膏、ボンアルファ軟膏)
ステロイド外用薬
厚くなった角質を薄くする効果のあるビタミンD外用薬を中心に、症状の強い部位は炎症を抑えるステロイドの塗り薬を併用する。ステロイド外用薬は痒みにも有効であり、即効性もあるが、長く外用すると皮膚の萎縮が生じるため、長い治療期間となる乾癬の場合はステロイド外用薬のみに頼らないようにする必要がある。最近ではウィークエンドセラピーといって、平日はビタミンDの塗り薬を、土日はステロイドの外用を使いながら、ステロイドの外用量を減らしていく方法も提唱されている。また、ビタミンDとステロイドの塗り薬を混合すると吸収率が変化してしまうため、別々に外用するか、塗る間際に混合して塗ることが大切である。ビタミンDの塗り薬はステロイドと違って、皮膚の萎縮や毛細血管の拡張や感染症の誘発が起きることもなく、抗菌タンパクを誘導する効果があり感染症を予防する効果もあるのが利点だが、ステロイドに比べて効果がみられるまでの時間が長くかかる。その代わりに症状を抑えている時間は長くなる。
・中等度
PUVA療法、UVB療法、エキシマライト
ネオーラル(シクロスポリンA)
チガソン(ビタミンA)
乾癬の皮膚症状が広範囲に及び、外用薬だけでは治癒しにくい場合、PUVA療法や内服薬も併用する。チガソンはビタミンAの一種で厚くなる角質細胞を薄くする効果があるが、催奇形性があり、量が増えると唇や指先の皮が剥けてくる副作用もでてくることがある。チガソンは40~60mgから開始し漸減する。ネオーラルは免疫抑制剤であり、活性化したT細胞からサイトカインが作られるのを抑制する効果がある。通常、1日量5mg/kgを2回に分けて経口投与する。効果がみられた場合は1ヵ月毎に1日1mg/kgずつ減量し、維持量は1日量3mg/kgを標準とし、症状に応じ増減する。副作用として血圧上昇や腎機能障害が生じることがあるため、低容量の体重1kgあたり2~2.5mgの分1内服からスタートして、症状が軽快してきたら徐々に減量していくこともある。
・重度
レミケード
ヒュミラ
抗TNF-α抗体であるレミケードやヒュミラといった生物学的製剤の注射を行う。
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