腎障害時の高尿酸血症

●概念
腎機能低下を合併する痛風患者の血清尿酸値をコントロールすると腎機能が改善するとされている。また、軽度~中等度の腎障害をもち、痛風をもたない慢性腎臓病(CKD)患者に対するアロプリノール治療は、血清尿酸値を低下させ腎機能の保持に有用であるとの成績がある。さらに腎機能が中等度以上に障害された症例では、尿酸排泄促進薬より尿酸生成抑制薬を用いたほうが腎機能悪化例は少ないとの報告がある。
●治療
・腎障害や尿路結石を有する場合
尿酸生成抑制薬であるアロプリノール(ザイロリック)が中心となる。
・Ccr<30mL/分以下の腎障害の場合
ベンズブロマロン(25~50mg/日)とアロプリノール(50~100mg/日)の少量併用療法も有効であり、アロプリノールの用量も減ずることができると報告されている。
腎機能に応じてアロプリノールの用量を減じる必要がある。
・腎不全の場合
腎不全例では,アロプリノールの重篤な副作用の頻度が高いことが報告されており、その原因としてアロプリノールの活性代謝産物である血中オキシプリノール濃度の上昇が考えられる。血中オキシプリノール濃度を安全域とされる20μg/mL以下にするためには,腎機能の程度に応じてアロプリノールの使用量を減じる必要がある。腎機能低下時に認められるアロプリノールの重篤な副作用として骨髄抑制(血球減少症、再生不良性貧血)、皮膚過敏反応、肝障害には注意を要する。
・腎機能に応じたアロプリノール使用量
Ccr>50:100~300mg/日
30<Ccr<50:100mg/日
Ccr<30:50mg/日
血液透析施行例:透析終了時に100mg
腹膜透析施行例:50mg/日
・アロプリノール(ザイロリック)
100mgより開始し、1日200~300mgを2~3回に分けて食後経口投与。代謝物は主に腎排泄であるため、腎機能に応じて減量する。
・フェブキソスタット(フェブリク)
肝代謝により不活化された後、胆汁と腎臓の複数の経路を介して排泄されるため、軽度~中等度の腎機能低下患者でも用量調節せずに通常用量で有効性と忍容性が認められている。1日1回10mgから投与を始め、維持量は1日40mg、最大1日60mgまで投与できる。
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